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戸塚東口商店会より新着情報

戸塚 踊り猫伝説
投稿日:2024年02月06日 カテゴリー:お知らせ

昔むかし

戸塚宿にあった醤油屋での物語

ある時、手ぬぐいがなくなっている事に気づいた醤油屋の主人は、この件について丁稚を問いただした。
しかし、丁稚は知らないと言う。

疑いをかけられた丁稚は、自分の無実を晴らすため、泥棒の正体を暴こうと、夜なべして見張った
すると、醤油屋の飼い猫が手ぬぐいを持って出かけていくではないか。

丁稚は驚きながらも、飼い猫に気づかれぬよう後を付けていくと、そこには手ぬぐいを被った猫たちが、何匹も集まって踊っていたのだった

丁稚はこの事を主人に話すが、にわかに信じがたい
その夜、主人と丁稚で見張っていると、昨日と同じ光景を目にするのだった

その噂が広まると、やがて見物客が現れるようになった

しかし、人目に気づいた猫たちは、それ以降忽然と姿を消し、醤油屋の飼い猫もいつしかいなくなってしまったそうな

横浜市営地下鉄の「踊場駅」の名は、この伝記に由来しているという。
2番出口の脇にある「踊場の碑」は、踊り猫たちの霊を慰めるために、1737年に建てられたと伝えられている

参考資料
日本伝承大鑑。小島瓔禮編『神奈川昔話集』および『中和田郷土誌』
挿し絵:風頼英知
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